外壁塗装はしなくても問題ない!?
投稿日:2019.9.13 更新日:2023.7.26
【1.「10年経ったら外壁塗装」は本当に必要か?】
「新築から10年後は外壁塗装」というのはよく聞くのではないでしょうか?
「塗装って1回だけじゃないんだ……」
「10年ごとに塗装が必要なの?お金が掛かる……」
このようなことで悩んでいる方も多いかと思います。
そこで少し冷静になってちょっと考えてみましょう。
「本当に10年経ったら外壁塗装は必要なのか?」
私たちは塗装店ですので、「10年経ったら外壁塗装は必要なの?」と聞かれましたら、「必要です」と答えたいのが本音です。
しかし、実際のところは、家の状況とお客様のご希望によって必要である場合と必要でない場合があるのが実情です。
【2.塗装工事はなぜ必要?】
まずは、なんのために塗装工事をするのかを確認していきましょう。
外壁塗装や屋根塗装をする目的は、
・家の見栄えをきれいにすること
・風雨や太陽光からの劣化を防ぎ、家を保護すること
・機能性を付加させて、より良い環境に改善すること
などがあります。
屋根や外壁は、雨や風、太陽光の紫外線、車の排気ガス、砂埃など外的な要因によって年数とともに劣化していきます。
建物に使われている建材(外壁材や屋根材など)は、年々技術開発の向上で耐久性が高くなり、長持ちするものが増えましたが、それでも永続的なものではありません。
経年劣化すればメンテナンスが必要なのです。
塗装はそれらの建材を保護する役割があります。
建物に使用されている塗料は硬化することで塗膜を形成し、その塗膜が建物を保護し、寿命を延ばすことができるのです。
また、建物に必要なメンテナンスは塗装だけではありません。
塗装の他にコーキングや瓦屋根に塗られている漆喰は、水が内部に侵入しないように防水する役割があり、必要なメンテナンス工事です。
現在の日本の戸建て住宅の寿命は30年と言われていますが、メンテナンスをしなければ平均的な寿命を迎える前に住めなくなってしまいます。
塗装などこれらのメンテナンス工事をすることで建物の寿命は長くなります。
塗装工事をしないリスクついてはこちらの「外壁や屋根の塗装は必要?劣化したままにするリスク」をご覧ください。
【3.塗装をしないとどうなるのか。】
塗装をせず、15年もすれば一般的な屋根や外壁は、剥がれや割れなどの劣化症状が現れて目立つでしょう。
しかし、塗装が剥がれていてもすぐに雨漏りするわけではありません。
屋根は屋根材の下にルーフィングという防水シートが張られています。
このルーフィングが内部への雨水の侵入を防いでいるため、屋根材が割れていたり、塗装が剥がれていたりしていても雨漏りしないのです。
これは外壁にも同じことが言えて、外壁材もその下には防水紙が張ってあります。
建物は隙間なく組まれているわけではありませんので、わずかながらも水は内部に入ってきます。
ですが、防水紙があることで、それ以上に水が浸透することはなく、雨漏りにつながらないのです。
ただし、塗装が古くなった外壁材や屋根材は、どんどん水を吸ってしまうため、強度が低下して脆くなります。
その状態を放置すれば外装材として保つことができず、塗装をしても本来の性能を発揮することができなくなってしまうでしょう。
また、いくら防水紙(またはルーフィング)があるとはいえ水に触れやすくなっているため、通常よりも劣化の進行が早まり、いずれ雨漏りを起こしてしまいます。
建物に生じる隙間はコーキングで塞がれています。
コーキングの役割は建物の防水性と気密性を保つことです。
外壁は、まずコーキングから劣化していきます。
コーキングの耐用年数は5〜10年ほどです。
劣化するとひび割れや剥がれ、変色、収縮による隙間などの症状が現れます。
このような状態になっていると、外壁内部に雨水が侵入しやすくなります。
とくにサッシまわりは雨漏りを起こしやすく、その原因がコーキングの劣化であることが多いです。
当社は高耐久のコーキングもご用意しております。ご興味のある方はこちらの「コーキングについて」をご覧ください。
戸建て住宅の外壁材に多く採用されている窯業系サイディングは、耐久性が高いため、塗装をしなくても20年程度は保つかもしれません(気候や立地条件にもよります)。
窯業系サイディングは、セメントと繊維質を原料とする外壁材です。
20年も経てば塗装の機能は低下しているため、水をどんどん吸って状態を悪くさせてしまいます。
また、色褪せや色ムラ、汚れや苔の付着などが目立ち、建物の見栄えも古く見えてしまうでしょう。
そして先ほどもお伝えしたように、劣化が進めば塗装だけでは機能を果たせないため、葺き替えや張り替えが必要になるのです。
劣化症状と塗り替えのタイミングについてはこちらの「外壁塗装が劣化している症状と塗り替えのタイミング」をご覧ください。
【4.結局、塗装は必要なのか。】
それでは冒頭でも挙げた「10年経ったら外壁塗装は必要なのか?」に立ち返ってみましょう。
外壁塗装をする目的は、
・家の見栄えをきれいにすること
・風雨や太陽光からの劣化を防ぎ、家を保護すること
・機能性を付加させて、より良い環境に改善すること
でした。
そして、塗装をしないとどうなるのかというと「建物の寿命が縮まる」ということでした。
こういったことを踏まえた上で、原則は10年に一度塗装することが理想なのです。
しかし、塗装が必要でない場合もあるということをしっかり押さえておかなければなりません。
例えばこのような条件がある場合はどうでしょうか?
・引越しをする予定がある
・家族が増えて増改築する予定がある
・家を建て替える
このような場合は、タイミングを間違えると過剰な工事になってしまいます。
塗装をして2、3年で外壁を張り替えたり、家を建て替えたりしたら、まだまだ塗装は大丈夫なのにもったいないですよね?
こういった場合は、必要最低限のメンテナンスで充分である気がします。
塗装が必要なのは、
・今後、引っ越す予定がない
・増改築など大掛かりな工事をする予定がない
・家を建て替える予定がない
長期的に建物を維持する必要がある場合です。
20年目以降は最後の塗り替え工事になる場合が多く、塗り替えでは保護しきれない場合は外壁を新しくしていただくことになります。
屋根の場合も同様でして、20年目以降はルーフィングの寿命を考えて葺き替え工事をご検討していただく時期です。
お住まいを維持するにはコストが掛かりますが、安さだけで決めてしまうと、結果的にトータルコストは高くなってしまったという可能性があります。
お住まいのメンテナンス工事をご計画するときは、長期的なスケジュールでご計画することをおすすめします。
私たちは、お住まいのメンテナンス工事をご提供するだけでなく、お客様のお住まいのパートナーとして長くお住まいを維持できるようにサポートさせていただきます。
お住まいのことで気になることや分からないことなどがございましたらお気軽にお問い合わせください。
無料診断はこちらの「屋根外壁0円見積もり」をご覧ください。
“mu”
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